中古建物とは |
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同じ立地・広さで比較すると、新築よりも割安感があるのが中古物件の魅力です。また、新築の多くが完成前に売り出されるのに対し、実際の建物の状態を自分の目で見て確認できるのも大きな魅力でしょう。
ただし、築年数やメンテナンスの有無によって、建物の傷みが進んでいる物件があるのも事実です・・・
リフォーム済みであっても、見た目の美しさにばかりとらわれず、雨漏りや白アリの被害の有無、基礎の状態や地盤沈下がないかなど、基本構造部分の傷み具合をチェックする必要があるでしょう。
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中古レベルを見分ける |
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一言で中古建物と言っても、その状態は物件によって様々です。基本的な家の構造や部材、建てた職人さんの腕、築年数、その地域の気候風土、メンテナンス状態など、多くの要因によってさまざまなのです・・・
そこで、中古建物を選ぶにあたっては、建物の中古レベルを事前に見分けたうえで検討することをお薦めします。
建物の状態によっては、リフォーム費用が全くかからない物件から、取得価格よりも高くかかる物件までありますので、皆さんの物件選びの大切なポイントになってくるからです。下記のような簡単な分け方で、情報収集時に中古レベルを見分けておくと予算との比較がしやすく、検討しやすいでしょう。
1.リフォーム不要 → |
購入後、一切のリフォームが不要で、そのまますぐに利用できる状態の中古建物。
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2.リフォーム要(小) → |
壁紙や床材の一部張替えなど、おもに内装中心のリフォームが必要でリフォーム規模は少ない建物。
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3.リフォーム要(中) → |
上下水道設備や建具の不備、外装の塗り替えなどを伴う工事が必要な状態の中古建物。
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4.リフォーム要(大) → |
基礎や外壁の亀裂、雨漏りや白アリ被害の他、構造的なリフォームが必要な状態の中古建物。
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5.廃屋扱い → |
ほとんどの部分について問題や欠陥があり、またリフォームしてもそれだけの価値が無い状態の建物。
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外観のチェックポイント |
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1.基礎部
建物の基礎や土台にひび割れや腐れがないかどうかをチェックしましょう。
外をグルリと廻って、コンクリート基礎のひび割れがなければOKです。
表面だけの亀甲状の隙間が見えない程度のひび割れ程度なら心配ありません。
でも、もし爪が入るほどのひび割れがあるようなら、基礎の不同沈下の恐れがあります。 |
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2.外壁
建物全体の外壁にひび割れがないかどうかチェックしてみましょう。外回りをグルリと廻って、各種外壁材にひび割れがなければ大丈夫です。
ひび割れがある場合は、外壁からの漏水で、内部に影響が出ている場合が多いので、内部の壁の確認も行いましょう。
また、外壁のひび割れは、建物の歪みを示していることもあるので注意が必要です。 |
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3.屋根
屋根全体を見回して、屋根材の瓦、スレート、鉄板に損傷、ズレ、へこみがないかどうかチェックしてみましょう。
屋根の場合は、外から見えにくいので、見える部分は確認して、見えない部分は屋根裏の状態から雨漏りの状態を確認しましょう。 |
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4.ピロティ
駐車場がある場合などの、上に2階がある1階の大きな屋外空間(ピロティ)は、特殊な手当をしていない限り木造住宅には向きません。
壁がなく、地震で揺れたときに建物が捻れたり、柱がバラバラに動いてしまって壊れやすいからです。
阪神大震災でも警鐘が鳴らされました。 |
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内部のチェックポイント |
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1.床下
床板に沈み込みがあったり、床下からかび の臭いがする場合は、床下部が腐朽している可能性があります。
この場合は床下をチェックしてみましょう。
懐中電灯と千枚通しを持って、コンクリート 上の土台等の木部を差してみてください。
ぐさっと入れば、腐っています。 また、床下 の断熱材が垂れ下がっていませんか。床面に密着していないと冬場その部分に結露して木の腐れを早めてしまいます。また、同時に白アリの蟻道なども確認しましょう。 |
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2.小屋裏
屋根裏では、次の2つをチェックするとよい でしょう。いろいろな部材の接合部に、隙やズレがないかどうか。金物が錆びたり木部に湿ったところはないか。
金物が錆びたり、湿ったところがあれば、 雨漏りの心配や結露の心配があります。
結露は、木の寿命を縮めたり、カビで室内空気を汚したりします。また屋根裏の換気が充分でない証拠です。 |
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3.建具・床
扉や障子を動かして、建て付けをみます。 引っかかりがあったり、隙間が空いたりする部分があれば、建物がゆがんでいる可能性があります。
また、床にビー玉を置いて転がるようなら、 床が傾いている可能性があるので注意しましょう。 |
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4.給排水設備
流しの排水に時間がかかる、また給水に勢いがないような気がする・・・ 等の異変を感じたら給排水設備が損傷している可能性があります。
また、寒冷地などでは凍結による、水道管の破裂や亀裂、ボイラーからの水漏れ、
便器の破損による水漏れなども頻繁に起こります。購入前には必ず確認することが大切です。 |
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リフォーム費用も頭に入れて・・・ |
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そもそも、建物とは人間が手造りする商品です。精密機械のように造られた物ではありませんので、必ず傷んでくるものです。また、建物によって、傷み具合や傷む箇所も違います。ですから中古建物とは多かれ少なかれ、リフォームが必要になる物件が多いのです・・・
しかし、中古建物を上手にリフォームして、低コストで田舎暮らしを楽しまれてる方々がたくさんいます。せっかくの中古物件、出来るだけ上手に物件を選びましょう。
あなたが中古物件をお考えの場合は、必ずリフォーム予算も含めて検討して下さい。中古物件とリフォーム費用「合わせていくらになるのか」が、中古物件を上手に選ぶポイントです・・・ !(^^)!
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